第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

微生物部門[Forest Microbes]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(第一会議室)
講演番号 PM-10 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 外生菌根性子実体の胞子はナメクジの摂食によって散布されるか
Are the spores of ectomycorrhizal fungi dispersed by slugs feeding?
所属 東京農業大学大学院
要旨本文  外生菌根菌の子実体は繁殖・拡散を行う胞子を撒布する器官であり、ライフサイクルにおいて重要な段階でと考えられる。しかしながら、野外において子実体がハエやナメクジのような無脊椎動物によって摂食されている様子が観察され、時には胞子を生産するひだをも摂食されている。そこで子実体を摂食しているとされるナメクジを対象に、摂食が胞子散布に寄与していると仮説を立て、その解明を本研究の目的とした。その指標の一つとして摂食・排泄された糞中の胞子が菌根形成能を有しているかどうかに着目して実験を行った。 野外で採取した卵、もしくは孵化後間もないナメクジを成育し、定期的に野外で採取した外生菌根性子実体を摂食させた。その後、糞を回収し懸濁液を作成、糞中に含まれる胞子数を計数した。同時に、摂食された胞子の菌根形成能と比較するために子実体から直接胞子を採取し懸濁液を作成した。これらの濃度を調整しそれぞれアカマツ実生に接種した。接種したアカマツを一定期間生育した後に菌根形成率の測定をした。実験で採取した子実体と形成された菌根については同一の種であることを確認するためにDNA解析を行った。
著者氏名 ○廣江裕輝1 ・ 田中恵2
著者所属 1東京農業大学大学院地域環境科学研究科 ・ 2東京農業大学地域環境科学部
キーワード 動物散布, 無脊椎動物, アカマツ, アカショウロ, 樹木実生
Key word zoochory, invertebrate, japanese red pine, Rhizopogon succosus, seedling