第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
微生物部門[Forest Microbes]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PM-11 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 特異的プライマーによるトガサワラショウロ検出の試み:釣菌法との比較から Exploration of Rhizopogon togasawarius inocula using specific primers : comparison of bioassay method |
所属 | 三重大学 |
要旨本文 | 紀伊半島と四国地方の一部に残存するトガサワラの根には,絶滅危惧種の菌根菌トガサワラショウロが密接に関わる.本菌は胞子バンクという休眠状態の胞子として土壌中に潜在し,トガサワラ属実生のみから高頻度で検出される.そのため,本菌は宿主の更新に重要な働きを持つと考えられる.本菌は,釣菌法という現地土壌と宿主との共培養を介した菌根形成で確認されるが,数か月の実験期間を要する.本研究は,トガサワラショウロを短時間で効果的に検出するため,本種特異的プライマーの開発を行った.GenBankに登録されたトガサワラショウロのITS領域の塩基配列にもとづきPrimer-BLASTでプライマー対を設計し,全ショウロ属種の配列とは異なる配列を候補プライマーとして選定した.選定プライマー対で菌糸体,胞子由来のDNAの PCR増幅を行った.その結果,8.3×10-8 ng/µlのDNA濃度,773個/mlの胞子密度まで検出された.現在,三重県大又のトガサワラ林で実施した釣菌法の土壌を用いてPCR増幅を行っており,それらの情報も踏まえて開発したプライマーのトガサワラショウロ特異性を議論する. |
著者氏名 | ○清水裕文1 ・ 岡田経太2 ・ 北上雄大3 ・ 村田政穂4 ・ 奈良一秀5 ・ 松田陽介3 |
著者所属 | 1三重大学生物資源学部 ・ 2山口大学大学院創成科学研究科 ・ 3三重大学大学院生物資源学研究科 ・ 4秋田県林業研究研修センター ・ 5東京大学大学院新領域創成科学研究科 |
キーワード | 釣菌法, ITS領域, 外生菌根菌, 胞子バンク |
Key word | Bioassay, ITS region, Ectomycorrhizal fungi, Spore bank |