第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
微生物部門[Forest Microbes]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PM-12 |
発表題目 | カラマツ植林地における外生菌根菌群集の時空間動態 Spatiotemporal dynamics of ectomycorrhizal fungal community in larch plantations |
所属 | 京都大学 |
要旨本文 | 外生菌根菌はブナ科・マツ科など森林の優占樹種と相利共生を行う菌類の機能群である。外生菌根菌の群集組成は空間によって変化することが知られるものの、これまで空間構造は一度きりの調査に基づき評価されることが多く、空間構造が時間に伴いどのように変化するのかを記録した研究はほとんどない。本研究では、外生菌根菌群集組成の時空間動態の解明を目的として、北海道東部に位置する京都大学北海道研究林標茶区のカラマツ (Larix kaempferi) 植林地9林分に調査区 (林齢45~65年、各20m四方) を設置し、2022年6, 8, 11月および2023年6月の4回にわたる継続的な調査を行った。9林分×4回の調査で合計209 OTU (1林分×1回あたり39.5 ± 10.0 OTU、平均±標準偏差) の外生菌根菌が得られた。OTU組成は調査日間では有意な変化を見せなかった一方、林分によって有意に異なった。また、群集組成の時空間変動の約50%が林分 (場所) により説明された。ここから、場所によって異なる群集が成立しており、少なくとも1年程の時間スケールでは群集組成はあまり変化しない、つまり過去の定着が影響し、林分ごとに群集組成が予測可能なことが示唆された。 |
著者氏名 | ○杉山賢子 ・ 松岡俊将 |
著者所属 | 京都大学フィールド科学教育研究センター |
キーワード | 外生菌根菌, 群集動態, カラマツ |
Key word | Ectomycorrhizal fungi, Community dynamics, larch |