第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
微生物部門[Forest Microbes]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PM-22 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 傷をつけた生立木の辺材部における腐朽初期の菌類相変化 Changes in fungal community in the early stage of decay in the sapwood of injured standing trees |
所属 | 東京大学大学院 |
要旨本文 | 材の成分の違いは「腐りやすさ」に影響することが知られている。壊死直後の木部では、非構造性炭水化物(以下、糖類等)を栄養分とし細胞壁を分解できない一次腐生菌が優占し(腐朽初期)、糖類等が枯渇すると細胞壁を分解する褐色・白色腐朽菌が増加するとされている(腐朽中期)。したがって、糖含量は腐朽の進展に影響する可能性がある。また、リグニン含量が高い材は腐朽しにくいとされている。しかし、こうした材成分が菌類の組成や遷移に与える影響は十分に明らかにされていない。そこで本研究では、傷をつけた生立木の材成分の変化と菌類遷移の関係から、どの材成分が最も腐朽初期~中期の菌類遷移に影響を与えるか明らかにすることを目的とした。2023年5月に東京大学田無演習林で材質の異なる3樹種を各3本選び、110×30cmの樹皮を剝皮した。剥皮0、1、3、6、12、18ヵ月後に直径1cm、深さ2cm程度の辺材を各個体6カ所採取して、材密度と体積含水率を測定した。その後、材からDNAを抽出し、ITS2領域のアンプリコンシーケンス解析を行った。また、材成分についても分析を行った。本大会では6ヵ月後までの結果について報告する。 |
著者氏名 | ○戴健平1 ・ 岩切鮎佳2 ・ 松下範久2 ・ 山田利博1 ・ 楠本大1 |
著者所属 | 1東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林 ・ 2東京大学大学院農学生命科学研究科森林植物学研究室 |
キーワード | 木材腐朽菌, 腐朽初期, 菌類遷移 |
Key word | decay fungi, the early stage of decay, fungal succession |