第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

微生物部門[Forest Microbes]

開始時刻 ポスター発表
講演番号 PM-24
発表題目 宮崎県のヤナギ植栽試験地で発生したいくつかの病害とその対策について
some diseases occurred in copious willow trial sites in Miyazaki prefecture and their countermeasures
所属 森林総合研究所
要旨本文  バイオマス利用ヤナギ類穂木の低コスト生産に資するため、宮崎県で始まった穂木抽出試験とヤナギ植栽試験の両現場で発生する病気について調査した。木城町の穂木抽出試験地では施設内の培土容器に穂木を植栽後、ヤナギの成長につれて鱗翅目幼虫による葉の摂食が発生したが、病気は見られなかった。夏期になると、マルバヤナギの下位葉に葉枯れが発生したが、拡大しなかった。秋期に入ると、摂食害を受けた枝葉が黒褐色に枯れ下がり、胴枯れ枯死する個体も見られたが、灌水を絞ったこともあって周辺へ拡大しなかった。オオタチヤナギにさび病が発生したが、局所的であり、早期落葉などによる成長への影響はないと予想された。一方、都農町の露地植栽試験地では病気はほとんど発生しなかった。圃場植栽試験では余裕のある株間と草本類の繁茂により、特定の樹種・系統を侵す病気の蔓延が避けられたが、今後、成長して密生した時の病気発生を注視する必要がある。穂木抽出試験では侵入昆虫類の摂食による傷は格好の侵入門戸となり、優良個体の選抜で集約・密生させると、過湿も避けられず、日和見的な病気の蔓延が起きやすい。施設内の虫害の防止と灌水管理の工夫が求められる。
著者氏名 ○石原誠
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所
キーワード ヤナギ, 病害, 宮崎県, 対策
Key word copious willow, disease, Miyazaki prefecture, Countermeasures