第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
微生物部門[Forest Microbes]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PM-8 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 都内の街路と緑地に生育するケヤキに共生するΑΜ菌群集の比較 Comparison of arbuscular mycorrhizal fungal communities of Zelkova serrata between urban and forest areas in Tokyo. |
所属 | 東京大学 |
要旨本文 | アーバスキュラー菌根菌(AMF)は宿主に水や無機養分を提供し、環境ストレスに対する抵抗力を向上させる。森林生態系では多種のAMFが樹木と共生することが明らかにされているが、都市部に植栽された樹木についての研究は限られている。都市環境は高度に撹乱あるいは断片化された生態系として菌類の感染源が限定されており、森林生態系と比較して多様性が低いことが予想される。本研究では、街路樹として植栽されたケヤキに共生するAMFの種組成を明らかにすることを目的とした。東京都内における交通量の多い街路(2ヶ所)、交通量の少ない大学構内の街路(2ヶ所)、周辺が舗装されていない森林緑地(2ヶ所)を調査地として、各調査地内の5本のケヤキから根を採取し、メタバーコーディング解析によりAMF群集を調査地間で比較した。調査地あたり19〜29OTU(操作的分類単位)のAMFが検出され、そのうちの2つのOTUがすべての個体から検出された。Shannon-Wienerの多様度指数と群集構造には調査地間で有意な違いは見られなかったことから、街路樹のケヤキには森林緑地と同じように多様なAMF群集が形成されていることが示唆された。 |
著者氏名 | ○伊藤愛 ・ 岩切鮎佳 ・ 松下範久 ・ 福田健二 |
著者所属 | 東京大学大学院農学生命科学研究科 |
キーワード | 街路樹, 都市環境, アーバスキュラー菌根菌, メタバーコーディング, 先住効果 |
Key word | roadside trees, urban environment, arbuscular mycorrhizal fungi, metabarcoding, priority effect |