第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
微生物部門[Forest Microbes]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PM-9 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 広葉樹二次林における哺乳類による地上生外生菌根性子実体の摂食 Mammalian mycophagy in secondary broadleaf forest : Consumption of epigeous ectomycorrhizal fruiting bodies |
所属 | 東京農業大学 |
要旨本文 | 哺乳類による外生菌根菌胞子の散布可能性を検討する際は、調査地域における哺乳類による菌食状況の基礎的な情報が必要となる。日本国内における哺乳類の菌食の報告例は少なく、直接観察や胃内容物検査を用いた個々の哺乳類の食性調査の際にまれに観察されたものがほとんどである。また、食べられた子実体の菌種が同定されることはまれである。本研究では、広葉樹二次林における哺乳類による地上生外生菌根菌の子実体の摂食状況を明らかにすることを目的とした。調査地はコナラが優占する東京都青梅市の特別緑地保全地区である青梅の森内の林分とし、2024年6月から10月にかけてカメラトラップの設置と子実体のDNA解析を行った。その結果、ニホンジカとニホンカモシカが外生菌根性子実体を食べる様子を7月から9月にかけて合計13回動画撮影し、食べられた菌種がテングタケ科とイグチ科およびイグチ目であることを明らかにした。さらに、同期間に両種がカメラ設置後に発生した菌類子実体を食べる様子を合計6回動画撮影した。今後は、他地域における菌食状況の調査と、ニホンジカおよびニホンカモシカの糞中胞子の発芽可能性の調査、実際の胞子の拡散状況の調査が求められる。 |
著者氏名 | ○田中洋貴 ・ 田中恵 |
著者所属 | 東京農業大学地域環境科学部 |
キーワード | 哺乳類, 外生菌根菌, キノコ, ニホンジカ, ニホンカモシカ |
Key word | mammal, ectomycorrhizal fungi, mushroom, Sika deer, Japanese serow |