第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T1. 生物多様性保全と森林管理[Biodiversity conservation and forest management]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PT1-6
発表題目 マラウイ湖国立公園周辺の地域住民による森林資源の利用の現状と将来展望
Current and future perspectives on fuel and forest resource use by communities surrounding Lake Malawi National Park
所属 龍谷大学
要旨本文 世界自然遺産に登録されているマラウイ湖国立公園では、地元の人々が森林資源を利用する資源利用プログラムが実施されている。薪炭利用が森林劣化の要因となっているアフリカで、国立公園の森林を住民が利用し、保全と利用の両立を目指す取り組みは革新的であるが、森林資源の生産量と消費量が不明で、資源利用が森林生態系に与える影響が評価されていない等の課題がある。そこで、家庭での森林資源利用の実態を理解するため、マラウイ湖国立公園の森林を利用する住民を対象に調査を実施した。調査結果から、森林から採取される薪の重量を推定した。国立公園の主要部の森林を利用する11地域の490世帯を対象に2023年にインタビューを行った。88%の世帯が薪を利用し、家庭で利用される薪のうち77%が採集によって調達されていた。70%の世帯が国立公園の森林で薪を採集しており、国立公園の森林に強く依存していることがわかった。世帯あたり平均1.35人の薪採集者が週1.44回薪を採集し、月あたり1,225トンの薪が収集されていると推定された。11地域間での森林資源の依存度や採集量の違いをもたらす社会経済的条件を考察し、持続可能な資源利用に向けての対策を検討する。
著者氏名 ○林珠乃1 ・ James Banda2 ・ Marlene Chikuni4 ・ Partick Chinguwo3 ・ Phillip Kapulula4 ・ 草苅康子4,5 ・ Nicholas Mantis6 ・ John Matewere6 ・ Placid Mpeketula4 ・ Brian Nkhoma2 ・ Chikondi Pasani2 ・ 家中茂7
著者所属 1龍谷大学先端理工学部 ・ 2マラウイ水産局 ・ 3マラウイ湖国立公園 ・ 4マラウイ大学 ・ 5愛媛大学 ・ 6サステイナブルケープマクレア ・ 7鳥取大学
キーワード 森林管理, 非木材林産物, 過剰利用, 世界自然遺産, 世帯調査
Key word Forest management, Non-timber forest products, Overuse, World natural heritage, Household survey