第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T4. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PT4-1 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | スキャナ法で捉えた低次根の分岐構造の変化 Development of branching structures of lower-order roots as observed through the scanner method |
所属 | 兵庫県立大学 |
要旨本文 | 樹木細根(直径≤2mm)の働きと分岐構造とは密接な関係がある.細根の分岐構造は,これまで分岐次数法を用いて研究されてきた.しかし,分岐時期や分岐数,発生位置に関する知見は限られている.本研究では,スキャナ法を用いてスギ低次根の分岐構造の時間変化を明らかにすることを目的とした.兵庫県神戸市のスギ人工林を対象に,スキャナ調査を実施した.そして取得した3ヶ所のスキャナ画像から根を,画像処理ソフトGIMPとImageJを用いて抽出し,WinRHIZOで各次数根の長さを分析した.全抽出画像内における細根動態を精査したところ,10個の分岐過程を示す根系を得ることができた.2017年4月から2020年3月の3年間に観察された根系のうち,低次根の総数は約200本であった.そのうち,攪乱の影響が収まった2018年以降に出現した約50本の低次根を主要な解析対象とした.成長が活発であった季節は6月から11月であり,この期間に全低次根の8割以上が出現した.特に9月および10月における分岐本数は,全体の5割以上を占めた.これらの結果から,細根の分岐動態における季節的なパターンが示された. |
著者氏名 | ○趙星一1 ・ 大橋瑞江2 |
著者所属 | 1兵庫県立大学大学院環境人間学研究科 ・ 2兵庫県立大学環境人間学部 |
キーワード | 分岐構造, 低次根, スキャナ法 |
Key word | branching structure, lower-order root, scanner method |