第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T4. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PT4-2 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 自動化された根圏画像処理による細根フェノロジーの解明
Automatic extraction of fine root phenology from a time series of rhizosphere images
所属 兵庫県立大学大学院
要旨本文  樹木細根は直径約2㎜以下の根であり、短期間で成長・枯死を繰り返す。細根の純一次生産量は森林全体の約3割を占めるとされており、その動態は森林の炭素循環に大きく関与している。近年,細根動態が定点で撮影され、その根圏画像から細根を抽出し、その経時変化が調べられている。しかしながら、手動での細根抽出は多量の労力を要する。そこで,我々は深層学習ベースの細根抽出ソフトウェアであるARATAを利用し,根圏画像から効率の良い細根抽出を検討してきた。前回の発表では、細根総面積の経時変化と本数ベースでの正しい成長・枯死根の検出率から、ARATAが手動と同様の細根動態を評価できることを示した。しかし、投影面積に基づく細根の成長・枯死部分についての評価はいまだ実施していない。そこで、本研究では、撮影時期が連続したARATA抽出画像から差分領域を算出し、それらの領域に対してノイズ処理を行うことで成長・枯死領域を求めることを試みた。その結果、成長・枯死部分の面積について手動とARATAの間に正の相関を得られ、ARATAにより根系の動態解析が可能であることが示された。
著者氏名 ○山形拓人1 ・ 池野英利2 ・ 木村敏文3 ・ 磯川悌次郎4 ・ 中路達郎5 ・ 森健介3 ・ 大橋瑞江3
著者所属 1兵庫県立大学大学院環境人間学研究科 ・ 2福知山公立大学情報学部 ・ 3兵庫県立大学環境人間学部 ・ 4兵庫県立大学大学院工学研究科 ・ 5北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
キーワード 細根, 細根フェノロジー, 深層学習, 画像解析
Key word fine root, fine root phenology, deep learning, image analysis