第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T5. 森林の放射能研究[Research on radioactivity in contaminated forests]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PT5-10 |
発表題目 | 異なる斜面位置のコナラ当年枝の放射性セシウム濃度の変動要因 Factors influencing the variation of radiocesium in current-year branches of konara oak at different slope positions |
所属 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所 |
要旨本文 | 福島県内のきのこ原木生産活動再開に向けて、Cs-137濃度の指標値を下回る利用可能な原木林を簡便に探索する手法の開発が求められている。筆者らは福島県田村市内のコナラ萌芽林において、斜面下部に比べて斜面上部のコナラ当年枝のCs-137濃度が高くなる傾向を明らかにし、林分内のCs-137濃度の上限値を判定できる可能性を示した。本報告では斜面位置によるこれらの傾向の要因を明らかにすることを目的とし、落葉層および表層土壌のCs-137濃度や蓄積量、交換性カリウム含量との関係解析を行った。調査は前述のコナラ当年枝のCs-137濃度を測定した3斜面系列で行い、各斜面位置でCs-137濃度測定を行った立木付近(0.5~1m)の落葉層および表層土壌(深さ0~5cm)を採取し、Cs-137濃度を測定した。また、表層土壌については交換性カリウム含量も測定した。その結果、当年枝のCs-137濃度及び面移行係数(Tag)は交換性カリウム含量と負の相関、落葉層量とは正の相関が認められた。これらのことから、斜面位置毎の交換性カリウムの違い以外に落葉層量の違いがコナラのセシウム動態に影響を及ぼしている可能性が示唆された。 |
著者氏名 | ○阪田匡司 ・ 三浦覚 ・ 篠宮佳樹 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 |
キーワード | 落葉層, 交換性カリウム, 細根, きのこ原木林 |
Key word | litter layer, exchangeable potassium, fine roots, mushroom log forests |