第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T1. 生物多様性保全と森林管理[Biodiversity conservation and forest management]

日付 2025年3月21日
開始時刻 10:00
会場名 N11
講演番号 T1-4
発表題目 生態系修復型の広葉樹林業に向けた森林環境調査―地表徘徊性甲虫を対象に
Bioassessment of ground beetles towards the ecosystem restoration by logging operations in broad-leaved forests
所属 京都大学
要旨本文  広葉樹二次林の活用に関する議論は益々活発化し,国産広葉樹材の積極的利用が加速している。従前,採算性の低さから利用が進んでこなかった広葉樹二次林だが,近年では供給や利用における技術やシステムが徐々に整備され,林業の川中・川下からの関心も高い。一方,こうした広葉樹活用論に対し,資源の持続的管理や技術的課題への認識が十分でないとの指摘もある。令和3年森林・林業基本計画には針葉樹人工林の広葉樹林化および広葉樹林業の推進が盛りこまれているが,天然更新に配慮した伐採法の検討や更新状況のモニタリングは未だ各地で実施下にあり,持続的利用を担保できるまでの施業技術の開発には至っていない。特に生態系保全の観点において,広葉樹林の利用が生物生息地に与える影響についての科学的な検証は依然として不十分である。 そこで発表者らは、生態系修復型の広葉樹林施業を目指し、伐採と生物生息状況の応答を解明するための森林環境調査を開始した。本発表では、飛騨市の広葉樹林施業実証試験地における未伐採区、伐採直後区、伐採後2年区の3区画を対象に、2024年6月(夏期)および2024年10月(秋期)に実施した地表徘徊性甲虫の調査結果を報告する。
著者氏名 ○時任美乃理1 ・ 淺野悟史2 ・ 德地直子3
著者所属 1京都大学大学院農学研究科 ・ 2京都大学大学院地球環境学堂 ・ 3京都大学フィールド科学教育研究センター
キーワード 広葉樹林業, 生物多様性, 地表徘徊性甲虫
Key word logging operations in broad-leaved forest, biodiversity, ground beetles (Coleoptera: Carabidae)