第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T4. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | 10:15 |
会場名 | N31 |
講演番号 | T4-5 |
発表題目 | スキャナー法によるモウソウチク林の根系動態の解析と撮影地点数の影響評価 Evaluation of root dynamics and the effect of scanning site numbers in a Moso bamboo forest using optical scanner method |
所属 | 兵庫県立大学 |
要旨本文 | 竹林の根系の環境変化に対する応答を理解するためには、根系動態の季節変化パターンの解明が重要であるが、これらに関する情報は少ない。スキャナー法は根系の季節変化パターンの計測に適した方法だが、画像の取得や画像解析に要する労力は未だ大きい。本研究では九州大学演習林内の斜面上に生育するモウソウチク林において、スキャナー法で根系動態の季節変化パターンを明らかにし、環境要因とスキャナー撮影地点数が根の季節変化パターンの推定に与える影響を評価した。竹林の斜面下部と上部の各5地点でスキャナー画像を毎月撮影し、細根と粗根の成長・分解枯死の季節変化パターンの地点間の差異、それらの季節変化と環境要因の関係を検討した。さらに、全10地点の成長・分解枯死量のアンサンブル平均から得られる季節変化パターンと、地点数が10-n (n=1-9) のときのアンサンブル平均値から得られる季節変化パターンとの相関を求めた。竹林は単一林内であっても多様な季節変化パターンを示すこと、成長量は土壌水分、分解枯死量は土壌水分と地上部群落構造との相関比が相対的に高いことが明らかになった。また、撮影地点数は4以上で全ての相関係数に有意性が得られた。 |
著者氏名 | ○遠藤いず貴1,2 ・ 松本達也3 ・ 井手淳一郎2 ・ 阿部隼人4 ・ 片山歩美5 ・ 久米朋宣5 |
著者所属 | 1兵庫県立大学環境人間学部 ・ 2公立千歳科学技術大学理工学部 ・ 3九州大学農学部 ・ 4九州大学大学院生物資源環境科学府 ・ 5九州大学大学院農学研究院 |
キーワード | 細根, 粗根, 成長量, 枯死分解量, 季節変化パターン |
Key word | Fine root, Coarse root, Growth, Mortality, Seasonal pattern |