第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T5. 森林の放射能研究[Research on radioactivity in contaminated forests]

日付 2025年3月21日
開始時刻 16:45
会場名 N21
講演番号 T5-9
発表題目 高線量地域を含む森林ための森林資源利用システムの開発と実証
Development and demonstration of the resource utilization system for forests including high-dose areas
所属 福島県林業研究センター
要旨本文 高線量地域を含む森林の利用と管理のためには、森林内の空間線量率の分布と森林資源情報を広域的に把握することが必要である。そこで、線量計やレーザースキャナ等を搭載したドローンにより取得したデータを、人工知能等により解析し、地上から1 mの高さの空間線量率マップと森林資源情報等を出力するクラウド形式のシステム(森林資源利用システム)を開発した。システムの精度を確認するため、福島県内の高齢級の6林分(スギ3林分、ヒノキ3林分)においてドローン計測を行い、システム解析により得られた本数と材積を、人力による毎木調査の結果と比較した。その結果、システム解析の結果は毎木調査に対して、材積では99.7±7.5%(平均値±標準偏差、以下同様)、本数では105.7±9.8%であり、システム解析の精度は、毎木調査とほぼ同等と考えられた。ただし、雑木やツル類が多い林分ではシステム解析により得られた本数が過大となる場合があったため、今後は管理状況や生育条件等が異なる林分での実証作業が必要と考えられた。なお、地上1 m高の空間線量マップについては、現在精度の検証を進めている。
著者氏名 ○小川秀樹1 ・ 溝口知広2 ・ 塚野大介3
著者所属 1福島県林業研究センター ・ 2山口東京理科大学 ・ 3(株)大和田測量設計
キーワード 福島, 放射性セシウム, 森林, ドローン, 人工知能
Key word fukusima, radioactive cesium, forest, drone, AI